底無しの闇に

墨色に染まり

身動きできなくなった

何も見えない

何も聴こえない

そんな自分の中に残った

たったひとつの言葉

それは

『矜持』





神様私を

強い強い人間にしてください

傷つかないように

涙を流さないように

憎しみにとらわれないように





今いる場所が

光なのか 闇なのか

それすらわからなくなった

突き刺さるような孤独を抱え

足元に広がる陥穽の

導く場所を考えている





寂しくて

情けなくて

悲しくて

自分が許せない





眠れない夜

時計の音を聞きながら

失ったものと得たもの

ひとつひとつ

数えあげてみる





助けて

助けて

助けて

コトバにならない悲鳴が

心の中で軋んでいる